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【Hackintosh】 Mac Pro Mod その3 [Macintosh / PC]

Mac Pro Modの作成の3回目です。
前回まででMac Proの筐体の中でHackintoshが動くようにはなりました。後はケースに入れる以上考えなければならないエアフローの処理が残っています。
エアフロー、つまりファンをどう設置するか?を考えるにあたっては当たり前ですが、取り付け、取り外しができることを考慮しなければなりません。
特に取り付けを考えると、オリジナルの構造をできるだけ流用して作るのがどう考えても簡単そうです。もちろんその方が見栄えも良いだろうし、つけ外しをするにも楽でしょう。

MacPro_Mod_AirFlow.jpg

マザーボード部分のエアーフローを上下(CPUとGPUなど)に分けるアルミの構造物(CPUボードを囲んでいるやつ)を残し、それをベースにしてケースファン(CPU側)とPCIファンをつけられるようにすれば良さそうです。

ということでまずはアルミの構造物から手をつけました。
基板が邪魔をするのでそのままではつきませんから、現物あわせで切るところを決めてリューター&切断砥石で切っていきました。

DSC09138.jpg
DSC09139.jpg

現物あわせですが、PCIファンの取り付け部とこのアルミの構造物そのものを固定する為のネジの部分などは残すようにしています。
実はマザーボードの位置決めをする時にこのアルミの構造物をつけられるようにというのは考えてはいました。(後述するようにPCIファンの取り付け部がギリギリになるところまでは考えが及んでいなかったのですが。。)

次にCPUの部分を冷やすケースファンです。
こちらも設置する為の構造部分は壊さずに不要な部分を切り取っています。
元の構造では、CPUボードを囲うアルミの構造物を取り外す場合、ファンを少し内側に移動させてから引き上げるという形になっています。
そのままできれば良かったのですが、特にケースの後部側はMicroATXのマザーボードのI/F部分になります。ここには端子が色々つくことになるので、ファンを内側に寄せる隙間がありません。
その為アルミの構造物を取り付けてから、別途ファンをつけられるようにする必要がありました。
それをやろうとすると、オリジナルのファンのケース?は厚すぎて入れることができませんでした。
入れるとすれば、隙間から斜めに入れていくしかないので、それができるように必要最小限まで薄くしました。

DSC09143.jpg

また、取り付け時の写真が以下ですが、斜めに入れていくような形になるので

DSC09149.jpg

角の部分を削るなどしています。

DSC09144.jpg

そして取り付け後です。

DSC09150.jpg

最後にPCIファンです。
こちらはできればそのまま使えると良かったのですが、マザーボードを中心に設置するようにしてしまった為にGPUがかなり迫ってくる形になってしまいました。
なのでGPUにギリギリ当たらない、かつファンが収まるようにオリジナルのケースをカットしています。

DSC08573.jpg

取り付け時はこんな感じになりました。

DSC09154.jpg

GPUとギリギリになってしまっていて、エアフロー的にはいまいちですね。
でも今のところMac Proの構造が良いせいなのかファンもそれほど回っていません。GPUの負荷をかけるような処理をしないこともあって、GPUのファンはほとんどいつも止まっています。結果として十分に換気できているのだろうと良いように解釈しています。
なお、今のGPUがギリギリ収まるような構造になってしまっているので、今後今のGPUより長いものは取り付けられません。。

以上でエアーフロー系の作業も完了です。
ということでMac Proの筐体の中はこんな感じになりました。

DSC09155.jpg

全体を撮った写真がなかったので、改めて取り直した為まだ記事にしていない処理が3つほど入った状態ですが。

全体に今回の改造はほとんど全部現物あわせ。現物を見ながら、考えながら作っていったので同じものをもう一つ作れるか?というと難しいかもしれません。



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【Hackintosh】 Mac Pro Mod その2 [Macintosh / PC]

前回まででまずはMac Proの筐体にMicroATXのPCパーツを一通りセッティングできるベースができました。
次は前後のI/F周りになります。
前回書いた通り、前後のI/Fはなるべくいじらずに流用したいと思っていました。
前面は電源ボタンと電源LED、2つあるUSBのポートは流用したいです。
前面のヘッドフォン端子も比較的容易に利用できそうな気がしますが、自分の使用形態的にはおそらく使わないだろうということで、今回は未対応。またFirewireのポートも未対応です。

電源ボタンや電源LED、およびUSBについては電気回路的には難しいことはないはずです。
前面I/F類が乗った基板とBackplateとはコネクタとケーブルとで繋がっていたので、このコネクタの何番にどの配線がきているかを調べれば良いだけです。
基板のコネクタに直接新しく線を繋げばよいのですが、なんとなくこのケーブルを改造することにしました。

DSC_0035_1.jpg

コネクタの何番にどの線が出ているかをテスターを使って調べれば割と簡単にわかります。
※調べた記録を取っておいたのですが、紛失してしまいました。。
ただし調べた結果、電源LEDのところだけはちょっと回路が組まれていました。別途電源を供給する必要がある形になっていたのですが、通常のMicroATXの電源LEDの端子はそのまま抵抗とLEDに直結すれば光る形になっていたと思ったので、抵抗に直接繋がるようコネクタの端子と抵抗の端子を直結するように基板側でジャンパー線でつないでやりました。
調べた結果をもとに結線した結果このような形になりました。
※ジャンパー線は写真の裏側にあるので写っていません。

DSC_0036_1.jpg

つづいて、後面のI/Fです。
こちらについてはコネクタ類を別途用意して何かで固定して。。などと考えていろいろ調べてみたのですが、なかなか思うようなコネクタが見つからなかったです。特に3段のUSB端子が難しい。
また、S/PDIFも使えるようにしたいのですが、これも用意が難しそうでした。
ということで少し悩みましたが、オリジナルのBackplate基板を使うことにしました。
つまり、必要なところだけ切ってしまうということです。

MacPro_Backplate.jpg

写真のようにピンクの線のところで切ってしまい、コネクタを流用する作戦です。
Backplateを壊すことに少し躊躇しましたがどのみち壊れて使えない基板ですので、思い切って切ってしまうことにしました。
この部分で切ることにしたのは、I/Fを支える基板なのでコネクタに対して奥行き方向に固定するものが欲しかった為です。切断線のすぐそばにある穴(写真で下側のピンク線のすぐ上にある2つの穴)はCPUボードを覆っているアルミのカバー?(CPUボードの前後にあったファンも固定しつつ、空気の流れを抑制するもの)を固定する為のネジを通す為のものだったのですが、このカバーは流用するつもりだったこともあって一石二鳥と思って残しました。(この部分を切ってしまうと、カバーを固定する時に基板の厚さ分だけカバーが浮くか、スペーサーを挟まなければならなくなるはず)
切るところの上にある電気回路部品はハンダで適当に取ってしまいました。また各コネクタに繋がっているICなども基板にのったままになっているので、これもテスターで調べて全て断線するようにハンダで部品(チップ抵抗やチップコンデンサなど)を取ってしまいました。
基本的に欲しいのは各コネクタだけで、コネクタの端子から直接線を出してしまうつもりでしたので回路は一切不要です。オリジナルの回路は全て断線させて良いわけです。
不要な部品を全て取ったうえで切断しました。

切断後改めてテスターでそれぞれのコネクタの端子がどの端子なのかを調べました。
結果以下のようになっていました。

MacPro_Back_IF_USB_Audio.jpg

MacPro_BackIF_Optical.jpg

どの端子がどの役割かがわかれば後は端子に結線するだけです。
こちらはMicroATXのマザーボード上の各外部I/Fと接続させることになるので、ケーブルの反対側はマザーボード上のI/Fに挿せられるようにしておきます。
USBならUSBのオス端子、Audioなら3.5mmφの端子といった具合です。S/PDIFだけはマザーボード上のコネクタに直接挿すことになるので角形のコネクタになります。
要するに単なる延長I/F基板ですが、こうしておけば将来マザーボードを交換してもまたすぐに使えるようになるわけです。
結線した結果以下のようになりました。

DSC08568.jpg

Ethernetケーブルもつけてありますが、以前書いた通りこれはうまく動いていません。
もう少し解析が必要です。
そしてこれをMac Proの筐体に入れた状態が以下です。

DSC08569.jpg

この写真の状態ではMicroATXケースから取り出したベース部分はつけていませんが、
ベース部分はこのI/F基板とぎりぎり当たらないところに設置するようにしています。

これで前後のI/Fの準備もできたのでいよいよ組み立てました。
まずは最低限動作できるか、特に電源On/Offがちゃんとできるかを確認するため前面のI/Fだけ使う形で組んでみました。

DSC08587.jpg

この状態で電源を入れて正しく動作することを確認しました。
無事前面ボタンでの電源On/Offと電源LEDが点灯することが確認できました。
※そういえば、GPUカードを導入したことを記事にするのを忘れていました。。
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【Hackintosh】 Mac Pro Mod その1 [Macintosh / PC]

システム構築の話はだいたい終わったので、Mac Pro modの話を書いていきたいと思います。


Mac Pro Modを作るにあたり、まずはどういった形で作るのが良いのか、これまた色々なサイトを調べていました。
多くの場合は背面のI/Fを切り取り、メインボード(Backplate)固定用のスペーサーをとって新しくATXボード用のスペーサーを接着して。。。という形で実現されているようでした。
英国にはバックプレートを販売している会社もあるようです。
でもどうしても改造した感があって個人的にはどうもあまり惹かれないものが多かったです。
中には非常に綺麗に組まれているものもあってこれはいいなというのもあったのですが、今度は工作精度が高すぎて素人の自分には難しそうでした。

そんな中でMac Proの筐体の大きさを生かして、内側に全てを入れてしまうという作例が目にとまりました。
これなら前後共見た目はオリジナルそのものですので非常に綺麗ですし、目につきやすい所の工作も減るので工作の素人にも優しいのではないか。
幸い自分はマザーボードのスペックとしてもMicroATXで十分だったので、これなら十分Mac Proの内側に全てを入れることができそうです。
また背面のI/Fはオリジナルの穴をうまく利用すれば、USB、Ethernet、オーディオ、光デジタル音声は使えるはずですし、PCIスロットは延長するようなI/Fを作れれば良さそうです。
ということで、この作戦で行くことにしました。

作戦は決まりましたが、それぞれの機材の配置と固定はどうするか?を考える必要があります。
まずはマザーボードですが、よくあるスペーサーを新規に固定するというのもありますが、どうも位置どりなどが面倒な気がします。ボンドで固定するのも少し時間がかかるというのも気になりました。
そこでHackintoshを組んでいる現MicroATXのケースを流用することを思いつきました。
今回のMac Pro Modが完成したらもうMicroATXのケースは不要になるわけですし、今使っているケースも10年以上も昔にかったもので十分元は取っています。壊してしまったり捨てることになっても損ということもありません。
そこでこのケースを分解してみると、ちょうどマザーボードを載せる部分と背面のI/F,PCIのボードを取り付ける部分だけで分解できました。
ということでこの部分をそのまま持ってきて使うことにしました。
内側に全てを入れるとした場合、PCIのボードの固定が少し気になっていたのですが、分解したベース部分にはPCIのボードを固定する部分もネジでつけられていてそのままもって来ることができました。
これでPCIボードの固定も不安がなくなりました。

マザーボードを載せる部分はステンレスの板になっているのでMac Proの元からついているスペーサーに位置を合わせて穴を開けてねじ止めするという作戦です。
こうするとこのステンレスの板とMac Proの背面の間にも少しスペースができるので、ここに各種ケーブルを通すなどすればさらに綺麗にできそうです。
Mac Proは横幅も十分あるのでマザーボードの高さ方向が多少増えても全く問題ありません。
これでマザーボードの固定方法は決まりました。

あと大事なのは電源です。
ATX電源はだいたいどこのメーカーのものの同じ構成になっていますが、Mac Proの元々の電源BOXの位置にATX電源を置きたいです。私が買ったATX電源はCorsair RM650xでしたが、

CorsairRM650x_1.jpg

この電源の縦、横、高さのサイズとAC電源、各電源ケーブルの位置を考えると、下の図のような配置しか選べません

Mac.jpg

HDDのフォルダ2箇所(3番と4番)のところには大きな穴を開けてエアフローを確保してやることと、電源とDVDドライブの間にあったファンも取り外して電源系のコネクタにアクセスできるようにしないといけないことになりました。

ではいよいよMac Pro mod作業開始ということで、まずは分解となります。CPUボード、Backplate、電源ブロックなどの取り外しはこれまでのMacPro自体の改造や修理などでやってきたことの延長上ですから大したことはありませんでした。
ここからがなかなか面倒でした。
特に困ったのがDVD・電源を載せている板部分の取り外しでした。

ここはHDD4台のマウント部にもなっていて、どういう構造になっているのか目に見えるネジを全て外しても取り外せる感じがしません。
ここでまたもやGoogleでいろいろ調べていってようやくわかりました。HDDのマウンターをロックする部材をはずしてやると、ロック機構全体が取れるのです。これであとはネジを全て外せばOKでした。

MacPro_HHDロック機構.jpg

写真の黒い板バネを外すと、ロック部材が外れます。4つのマウンター全てを外してやって、HDDマウンターとサイドのカバーをロックする機構のところを分解してやると見事に板2枚を取ることができました。

DSC_0013_1.jpg

DSC_0016_1.jpg


さてここまで分解できたので、いよいよ後戻りできない工程に入ります。
まずは電源のコネクタ類へのアクセスのため、元々は電源用のファンがついていた部分の一部を取り除きます。

DSC_0017_1.jpg

この網目部分を切り取りました。これは家庭用のリューターと切断砥石とで地道に削っていく感じでとりました。かなり大きい音がしましたが。

DSC_0019_1.jpg

つづいて、ATX電源のファンにエアーを当てるための穴です。
これはATX電源側のファンのサイズを測ってステンレスの板にマーキングしてから切り取りました。

DSC_0020_1.jpg

円が二つあるのは位置決めに悩んだ証です。
結果このようになりました。

DSC_0021_1.jpg
DSC_0023_1.jpg

切り取った形が歪なのは固定用のネジ穴を活用したくて多少ファンに被っていてもOKとしたためです。
これでATX電源を置けるようになりましたので、この部分を元どおりに組み直しました。

さて、改めてマザーボードです。上記の通り古いMicroATXケースのベース部分(マザーボードを固定する部分)の流用です。
まずはA4用紙に元のBackplateの固定用のスペーサーの位置を記録した上で、MicroATXケースのベース部分を適当に置いて収まりの良さそうなところを探しました。
位置が決まったら先ほどのA4の紙を上から当てて、ネジ位置をおおよそ合わせてベース部分のどこに穴を開けるのかを決めました。

DSC_0028_1.jpg

位置を決めて穴を開けて固定したのが下の状態です。

DSC_0033_1.jpg

上の写真では2箇所でねじ止めしていますが、最終的に3箇所ねじ止めしました。(したはず。。)



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